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　　　　　　 　　院長　岡本　眞

　ミューズ音楽院では、20年以上に渡って「幼児リトミック」を行なってきました。永年成果を挙げて来た「リトミック」を「幼児ソルフェージュ」に移行した理由は、ひとクラス５人以上の既存のカリキュラムでは、元来ピアノやヴァイオリンの予備学習として考案されたはずのリトミックの目的が達成されないからです。リトミックが、ひとつの音楽分野として独立した学問として一人歩きし始めたのも理由のひとつです。

　本来、ピアノ教師ががピアノのレッスンをやり易くするための導入分野であったリトミックが、一生のその子の音楽の進路の決定権までを持ってしまったことも問題です。ピアノやヴァイオリンの演奏家が演奏に必要な教養を身につけさせるという観点で行なわれていたものが、演奏を前提としないリトミックでは、本当の意味の演奏者や音楽を楽しむ心をも育てる事もできなくなります。

　ミューズ音楽院の「幼児ソルフェージュ」は生徒の能力に応じて、いつでもピアノのレッスンに移行できるように個人レッスンまたは２人程度の小編成クラスで個性を尊重したカリキュラムを作成して進められます。