桐朋学園音楽部門九州同窓会

リタイア後の音楽の役割

60の手習い

 私が師と崇める井口潔先生は60歳でピアノのレッスンを始められ、93歳になる今でも、学会や講演会でその見事な演奏を披露してくださいます。私もその練習にお付き合いをさせていただいたこともありますが、大変な努力をされた結果モーツァルトの大曲を何曲もマスターされ、演奏活動を続けておられます。私の想像ですが、先生が設立された「ヒトの教育の会」もピアノ学習のために研究された脳の研究が大いに影響しているのではないでしょうか。
 井口先生の例でも証明されるように、リタイア後の楽器学習開始も全く難しい話ではありません。観客の前でモーツァルトの立派な曲を弾くと言うのはなかなかハードルが高いものですが、楽譜を勉強し、楽器の奏法を学ぶと言うこと自体は無理なことではありません。同じピアノでも簡単なレパートリーもあり、かなりの難曲でもアレンジ次第では自分のレベルに合わせて楽しむことができます。
 ピアノ以外で始めやすい楽器としては、フルートなどの木管楽器や弦楽器ではチェロやギターをお勧めします。それほど本格的なクラシック音楽の楽器でなくても、オカリナやリコーダー、ハーモニカは手頃で心肺機能の訓練にも役立つので注目されています。






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