思春期以降の音楽学習
学習者が求めるレッスンとは
この時期の人間の脳は、さまざまな知識を受け入れるようになり、また、自発的な思考を開始します。たくさんの知識を吸収するための記憶のメカニズムが活動を開始し、理屈を理解しようとします。教師や大人は、人生の先輩として知る限りの知識と能力を使って真実を伝えていきます。覚悟を持って学習者と接することになります。その場しのぎの受け売りやハッタリは、いつか必ず、どこかから破綻することになります。しかも、学習者たちは、たくさんのメディアや書物や外の音楽関係者と接するなど、情報を得る機会を増やしていきます。そのような取り巻く環境を、教師は大きな気持ちで見守って行くべきです。
中学生になる頃からの学習者は、今までのような手取り足取りの指導法を嫌うようになり、レッスン内での繰返し練習などより、教師の模範演奏や言葉による説明を求めるようになります。音楽の学習に意味や裏付けを求め、しっかりと理解したことだけを受け入れていきます。学習者たちは練習の意味と価値を理解した上で、自ら進んで納得した練習法を取り入れていくはずです。
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