長曽我部, 長曽我部誠壁, ミューズ音楽院, 音楽教室 みゅーず福岡, ミューズコンサーツ, 世界旅行, firenze, newyork, NEW YORK, paris, パリ, ニューヨーク, フィレンツェ, 紺野美沙子, パールマン, ダスティン・ホフマン, ミルバーンホテル, milburn, エッセイ, essey,

フィレンツェ編3(後編)

クアトロ・アミーチ2

Z子の悲劇 ~フィレンツェ編3(後編)~ 


フィレンツェのレストラン「クアトロ・アミーチ」は、イタリー語の「4人の友達」と言う意味です。4人の友達で始めた店なのか、4人位の仲間で食事をするのにちょうど良い店なのか、多分そのどちらかの意味があるのでしょう。

さて、場違いな超高級レストラン「クアトロ・アミーチ」のテーブルに向って、財布の中身が残り少ない貧乏旅行のZ子とぼくは、苦悩の時を過ごしていました。気軽な食事をするつもりが、意外にもこれまでの人生で一度も行ったことがないようなハイソサエティの社交の場に迷い込んでしまったのですから・・・。パニックに近い精神状態のZ子と向かい合うぼくは、ここで、男らしく結論を出しました。それは、「高価で分不相応であっても、この高級レストランで思う存分食事を楽しもうじゃないか!この旅行の記念になるような、また、一生の思い出になるようなディナーを経験してみよう。覚悟を決めて、普段食べれないものを注文しよう!クレジットカードがあるし、お金の心配は日本に帰って考えよう!」と言ってのけたのでした。大袈裟なようですが、「ドゥオモの屋根から飛び下りるような気持ち」で注文をする決心をしたのでした。

そして、勇気を出して、ウェイトレスに店のお薦めを聞きながら、ワインも薦められるままにキャンティのボトルを、魚料理は海老のグリルを、メインに「ビステッカ・アラ・フィオレンティーナ(Bistecca alla Fiorentina)」を選んでもらったのです。メインの「ビステッカ・・・・」は日本語に訳すと「フィレンツェ風ステーキ」ということです。この地方でしか飼育されていない=キアナ牛と言う白い肉牛のTボーン・ステーキですが、これが今まで口にしたことがない、信じられない美味しさだったのです。


グリーンのボトルの陰の固まりがビステッカ・アラ・フィオレンティーナ(Bistecca alla Fiorentina)
キアナ牛は特別な種類の肉牛ですが、屋内で飼育されているため小型で真っ白な毛色の珍しい牛です。トスカーナの誇りと言うべき食文化の象徴なのですが、固いと感じる程の歯ざわりで、噛めば噛むほど味が出るという味わい深い肉なのです。オーダーは2人前からでしたが、ふたりではとても食べきれない大きさで、当然、半分位残しました。デザートもほとんど手をつけらないほどの満腹になりました。デザートは残念でしたが、「ビステッカ・・・」はテイクアウト用に包んでもらい、翌日の朝食時にホテルで温めてもらいました。翌日の温め直しも美味しかった!フィレンツェに行ったら絶対食べなきゃ、損ですよ!ただし、今年の4月1日からは、ヨーロッパ内の狂牛病流行のため、キアナ牛の販売も禁止されています。(キアナ牛に狂牛病が発症した訳ではないのですが・・・。)

ところで、心配な食事代の方ですが、2人分合計で180,000リラでした。これって、高いの?安いの?


前編にもどる

LinkIconフィレンツェ編4へ

LinkIcon世界の旅Topへ

ページの先頭へ