ビートルズを襲った大事件
N.Y. ジョン・レノン最期の日
今年(2000年)は、元ビートルズの中心メンバー=ジョン・レノンの没後20周年と言う事で、世界中でイベントやコンサート、TVでは特別番組のオン・エアーと催しが目白押しです。
1980年のあの日、ぼくはニューヨーク・マンハッタンのウエストサイド64丁目のYMCAホテルに宿泊中でした。YMCAホテルの僕の部屋は、ベッドと白黒のテレビだけがある質素なものでした。トイレとシャワーは共同で、シャワー帰りの宿泊者がタオルを腰に巻き廊下を闊歩しているような、ホテルと言うより合宿所と言った風情の、粗末な施設でした。それでも、9月に渡米して、アパートが見つかるまでの期間を過ごした一週間91ドルのYMCAは、ぼくにとっての「This is America」であり、結構楽しく過ごしたものです。
1980年の12月8日の夜、ぼくは、YMCAでの唯一の娯楽である白黒テレビを楽しんでいたところ、画面からとんでもないニュースが飛び込んできたのです。「BEATLES JOHN LENNON SHOT TO DEATH!」(ジョン・レノン銃殺される!)
ジョン・レノンの住むダコタ・ハウスはYMCAとは目と鼻の先、72丁目とセントラルパーク・ウエスト通りの角にある高級アパートとして有名で、映画「ローズマリーの赤ちゃん」の撮影が行なわれたところとしてもニューヨークっ子はもちろん、観光客も訪れるN.Y.の名所だったのです。当時は、指揮者のレナード・バーンスタインが住んでいる事でも知られていました。その夜、ダコタハウスの前にはニュースを聞いた沢山の人々が集まりましたが、辺りには多量の血が広がっていたそうです。
犯人は、ハワイからやってきた精神異常者で、$150で拳銃を購入し、なんと我がホテル=64丁目のYMCAに寄宿して殺害の機会を狙っていたそうです。ゾーッ・・・・。