映画「ミュージック・オブ・ハート」を観て
ミュージック・オブ・ハート
この夏、僕は、スカイパーフェクトTVで映画「ミュージック・オブ・ハート」を自宅で見る試写会に応募したところ見事に当選しました。この試写会はスカイパーフェクトTVの加入者を対象に普段の有料チャンネル(ppv)で 当選者だけに提供されるプログラムで、8月20日に行なわれました。この日は僕の誕生日だっただけにラッキーと思っていましたが、残念ながら自分の演奏会と重なって見ることが出来ませんでした。「せっかく当選したのに、ついてないな」とがっかりしていたところ、先日、全国の映画館で使える「ミュージック・オブ・ハート」の招待券が送られて来たのです。
早速、映画館で「ミュージック・オブ・ハート」を見て来ましたが、あまりの観客の少なさにびっくりしました。映画のデキはとても良く、大女優=メリル・ストリープの主演でもあり、ストーリーもアカデミックな音楽もので感動して帰って来ました。 ただ、SFや派手な娯楽アクション系の映画に比べ、シリアスな音楽を題材にした真面目な映画の人気のなさを改めて思い知らされました。こういう作品こそを子供たちに見せたいと思ったのですが・・・。
巨匠アイザック・スターンや僕の友人イツァーク・パールマンも出演していて、クラシック音楽ファンにはヨダレ物の名作でした。ニューヨークのハーレムが舞台で、僕にとっては懐かしい景色ばかりで、中でも、カーネギーホールは大幅に改装されてとても綺麗になっていました。もちろん、作品自体もカーネギーの演奏シーンはもちろん素晴らしく、そこへ持っていくまでのストーリー展開もテンポが良く、主人公の家族の人間模様も見事に表現されていました。10月後半までの上映ですから、是非、ご覧になってください。
この映画の中で、字幕翻訳の戸田奈津子さんにひとつだけクレームがあります。
それは、最初にコンサートが企画されて没になった"YMCA"の事です。映画の中で92nd street "Y"と言うセリフが何度も出て来て、字幕では"YMCA"と訳されていましたが、それは、"YMHA"の誤りです。"YMHA"とは、"Young Men Hebrew Asociation"の略で"Hebrew"はヘブライ人=ユダヤ人のことです。つまり、ユダヤ人版の"YMCA"に当たるものです。参考まで。