桐朋学園音楽部門九州同窓会

脳の成長に必要な感性的な刺激とは・・・

 現代の日本では、早期英才教育、受験のための塾教育、生涯学習等々、人間形成への努力が取り組まれています。これらの教育への取り組みは欧米の文明先進諸国でもあまり見られない成果をあげていますが、喜んでばかりはいられないこともたくさんあります。

 人間科学という学問分野を新設し、新しい教育の形を提唱する井口潔(九大名誉教授)氏は「5歳頃までは感性が発達する時期。必要以上の知識のインプットは感性の正常な発育を妨げる恐れがある」と訴えています。この時期に正常な感性体験を経験して、はじめてバランスの取れた人間の脳の発育が始まると言うのです。

 また、この事とは対極的に、熟年期から老年期での脳細胞の衰退化も、長寿国日本にとっては大きな問題です。音楽の刺激が脳に与える影響は少なくなく、音楽を聴くこと、楽器演奏に携わることが脳の退化にブレーキをかけられることもわかってきました。

 井口教授の提唱やノーベル賞作家大江健三郎氏親子が取り組む「癒しの音楽」の成果、私たちが演奏を通して体験する人間の精神や身体に与える音楽の影響力等々、音楽は人間形成上、もっとも重要な役割を果たす分野のひとつであることは間違いありません。 

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